森浩一『諸王権の造型』

これは推定にすぎないが律令時代になると各地域のさまざまな特色を考えることなく、租庸調という一律の税制を実施したことから、しだいに潟を維持する努力が失われ、港としての潟の機能が低下し、日本海地域の繁栄を支えた水上交通網の機能が低下することになる。とくに出雲において河川上流の中国山地で砂鉄精錬が大規模化するにつれ、大量の土砂が流出し、それによって潟の機能低下にいっそうの拍車がくわえられたであろう。

長沼毅『鉄といのちの物語』

山を崩し、砂を河に放り込み、水簸を使って比重選鉱することを「鉄穴(かんな)流し」と言います。



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長沼毅『生物圏の形而上学』

その四万十川も近年は相当に水量が減ってきている。この一因には過密な植林、いわゆる密植がある。近年は間伐(間引き)が推奨されるようになったが、地下水を吸い上げて蒸散させる「緑のストロー」がたくさん生えているようなものだからである。それでも森林が「緑のダム」と考えられている。それはなぜか。

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