伊藤ていじ『日本デザイン論』
しばしば自然は抵抗しがたい暴力であったが、過ぎ去れば一篇の詩であった。そうした自然の創りだした造形の中には、ひとつの特色があった。それは自然が創りだしたものには、どのひとつも同じ形のものはないということである。それはまるで人間の手になる芸術作品のように、どのひとつも同じものがないのによく似ていた。機械が工場で生産するものが、規格化された一定の形をもちうるのとまったく対照的である。
しばしば自然は抵抗しがたい暴力であったが、過ぎ去れば一篇の詩であった。そうした自然の創りだした造形の中には、ひとつの特色があった。それは自然が創りだしたものには、どのひとつも同じ形のものはないということである。それはまるで人間の手になる芸術作品のように、どのひとつも同じものがないのによく似ていた。機械が工場で生産するものが、規格化された一定の形をもちうるのとまったく対照的である。