『黒田辰秋の世界』

「自分の本当の先生は道具だった」と語っている辰秋は、自分の仕事が要求してくる様々な道具を拵えていた。小鉋、刳り小刀、コンパスなどである。彼の作品の持つ特有の曲面は、自作の道具によってこそ削り出されたものなのである。