松木武彦『列島創世記』
物の形や材質や色彩は、文化の正体ともいえる共有された「知」に発するものであることは、何度も述べてきた。また、そこから発した同じ人工物の世界で育ち、生きることが、その体験を共有した人びとの一体感や共通感覚を高めていくこともみてきたとおりだ。人びとの心と行為とが物を生み出し、生み出された物が人びとの心や行為を織りなしていく。ヒトと物とは、そのような双方向的な関係にある。
旧石器・縄文・弥生・古墳時代 列島創世記 (全集 日本の歴史 1)
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